~1章~

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と、ふと自分がいる横断歩道の向かい側、 歩道を走る小さな子供が視界に入った うわ、あんなところにガキんちょ一人じゃん。 子供にお遣い?大変だなー… そんなことを考えながら、 焦っている様子を見せる子供を見ていると… 子供は赤信号に気付かなかったのか 目の前の車道へ飛び出していた 「は!?危ないわよ!!」 小さな体を急がせ走り出そうとした子供は 「っ!!」 不運にも足を捻りつまずく 「バッ、ちょっとっ!!」 ―ブゥゥゥン… げっ…トラック!!?見えてないのッ!? 鏡を持ったまま道路へ飛び出して行き、 倒れている小柄な体を何も持っていない片腕で 隣車線へ投げ上げた ―キキィッ!!!!! そして、目の前に迫る白く大きなトラックに 瞳を大きく見開いた ―ドンッ! 一瞬の激痛の後は全ての感覚がシャットされた あ…体が浮いてる。 そして、自分の身体とともに空中に浮いた鏡は キラキラ光を反射しながら舞っていた ヤバ…鏡返してなーい… ―このまま死ぬのかな。― ―パリン… 鏡は道路の真ん中に縦に落ちて割れたと同時、 意識もどこかへ吹っ飛んでしまった…。
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