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ライトスタンドのファンからの声援に後押しされるかたちで、自分の守備位置であるマウンドにたどり着いた。
勝利の方程式の一角を担う私が出てきてことによって、久方ぶりの『首位』が現実味が増したからであろう。
ファンたちのボルテージは上がり続け、歓声がなかなか止まなかった。
……こんなに多くの人から声援をもらえるような世界なんて、自分には縁のない遠い世界だと思っていた。
ハハハ、戦闘機のパイロットになりたいと思っていた頃からすると嘘みたいだな。
入団してからも『いいとこ敗戦処理』と思っていたが、今や勝利の方程式の一角を担う中継ぎエース。
人生、一寸先は闇とはこのことだな。
「オイ、高田。話を聞いてるか?」
その声で私はハッと我に返った。
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