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「何のための非常扉だ、馬鹿野郎」
零が悪態をつく。
まずい、別のルートを考えなければ。
だが階段もエレベーターもおそらく下にいる奴らに見つかる。
じゃあどうすればいいんだ?
「ん?」
壁に寄りかかった私の腰に何かが当たった。
「何だこりゃ?」
私はその何かを確認する。
これは取っ手だ。
でも一体何の?
私はひとまずそれを引いてみた。
「これは、ダストシュートだ」
それはダストシュートであった
ダストシュートはビルにあるゴミ捨て装置で、各階を通した垂直な穴で各階で投入されたゴミは下に集積される。
……待てよ。
これ、使えないだろうか?
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