2008.11.30 10:51

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亡くなる一週間前くらいから、ほとんど食事を食べなくなった。 血混じりのものを吐く。 そのうち立つのも辛そうになってきた。 散歩も家の表まで出て、 入るときは抱えなくてはならなくなった。 あんなに人に抱かれるのを嫌がっていたのに、 大人しく抱かした。 こんなに軽かったっけ? 便もゆるいものしか出ないから汚れてしまう。 とくにお尻は触られると怒るくらいだったのが、素直に洗わしたそうだ。 亡くなる前日の夜中から明け方、 何かを訴えるかのように、 いつもとは違う声でないていた。 母と、私はもう一匹の犬を抱えながら、 落ち着くまでさすっていた。 その日。 血混じりの吐しゃ物。 体にもう力が入らないのか、ぐったりしている。 父に抱かれ、車で病院に急ぐ。 検査。 生きているのが不思議なくらいだと。 もう、この二、三日くらいだと。 私は会計を済ますため残り、 父は彼女を抱え、先に車に戻る。 数分後。 携帯が父からの着信を知らせる。 「…っ…… こ…コロが…… …死んだ……っ…」 家族内で一番、二番に涙もろい父娘である。 こらえにこらえ…きれてなかったかもしれないが…。 涙目で受付さんに伝える。 迷惑な患者ですみません…。 医師に死亡確認してもらい、ついでに綺麗に整えてもらい家路に着いた。 その車内での会話。 「親父ぃ、安全運転でよろしくぅ…(ズルズル)」 「(ズルズル)…お、おぅ」 涙と鼻水でズルズルの顔で、 対向車の方はさぞ、驚かれたことでしょう。
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