早川 淳

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話したいことは全て話したのか、パコは満面の笑みで促した。どっかのセールスマンかこいつは。 「まず、これは何の取引だ?夢が叶うって麻薬とかそんなのでか?そもそも何で俺のところへ来た?お前に何のメリットがある?」 畳み掛けるように俺は身を乗り出していた。 分からねぇ。分からねぇことが多すぎる。 「……一つずつ答えるわね。これは確かに取引。でも、私にもあなたにもメリットがある。それにお金は一切関係ない。人生ゲームを渡すことにはね。それから、麻薬とかじゃないの。夢が叶うのは魔法」 「魔法?あるわけねぇ」 こいつはさっきから変なことばっかりいいやがって。 「あるわ。悪魔の証明、あなたはできる?できないでしょ?話が進まないからとりあえず信じて」 そう言って、パコは無理矢理にでも信じさせようとする。 まぁいいか、さっさと話を終わりてぇし。 「あぁ」 「それで、選ばれたのは運よ。メリットのことは言ったわね?中身は言えないけど…」
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