4人が本棚に入れています
本棚に追加
話したいことは全て話したのか、パコは満面の笑みで促した。どっかのセールスマンかこいつは。
「まず、これは何の取引だ?夢が叶うって麻薬とかそんなのでか?そもそも何で俺のところへ来た?お前に何のメリットがある?」
畳み掛けるように俺は身を乗り出していた。
分からねぇ。分からねぇことが多すぎる。
「……一つずつ答えるわね。これは確かに取引。でも、私にもあなたにもメリットがある。それにお金は一切関係ない。人生ゲームを渡すことにはね。それから、麻薬とかじゃないの。夢が叶うのは魔法」
「魔法?あるわけねぇ」
こいつはさっきから変なことばっかりいいやがって。
「あるわ。悪魔の証明、あなたはできる?できないでしょ?話が進まないからとりあえず信じて」
そう言って、パコは無理矢理にでも信じさせようとする。
まぁいいか、さっさと話を終わりてぇし。
「あぁ」
「それで、選ばれたのは運よ。メリットのことは言ったわね?中身は言えないけど…」
最初のコメントを投稿しよう!