咲き乱れ

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「何すんのよ……この犬っころは……ゲホ」 「早く起きないのが悪いんだヨ。ボクはサキの目覚まし時計じゃあないんだからネ」 ミールはそれだけ言うと、扉を開け出ていった。 サキと呼ばれた少女は目をこすりながら起き上がる。 黒髪の蒼い瞳が印象的な少女だ。 「だからって……腹にダイブはないでしょ」 お腹をこすりながら着替えを始めた。 着替える制服は腕を通すのはまだ四回目。 入学式を終えたばかりの新入生だ。 着替えをさっさと終えると、階段を下りる。 「母さん、おはよ」 「おはよう。今日は早いのね?」 「当然だヨ。ボクの必殺技を使ったからネ」 誇らしげに言うミール。 サキは忌々しげにミールを見る。 「喰らえ! ペッパーアタック!」 「わっ、コショウは酷いよ!」 毎朝、繰り広げられる戦いに母は温かい眼差しを送っていた。
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