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「兄さん!この刀!カッコいいと思いません?!!」
紫の髪と瞳。
名は紫姫。
「嗚呼、本当だ、カッコいいな」
同じく紫の髪と瞳。
名は紫皇。
姿、形、声、全てが似ていた。
違う所を挙げるとすれば性別くらいであった。
そう、二人は双子であった。
全てが同じ、平等である存在。
だが姿、形、声が同じであっても『平等』というものが二人には無かった。
何故―??
そう、それは――
「あ、そうだ、後で碁を持って来るので一緒にやりませ―
【ガラガラッ】
突然襖が開き紫姫の言葉を遮る。
「紫姫、こんなところにいたのか。次の稽古があるから探したんだぞ。此処で何して…」
襖を開いた主は紫姫と紫皇の父、蒼雲。
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