ただ

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 その後、エドワード・コール・アルメニア八世に正式に死刑が言い渡された。エドワード王は死の間際まで口元に微笑を浮かべたままだった。遺言はない。  そして、我が妻ヒューイは正式に執政官となった。ヒューイはその際に民に言葉を贈っている。 「長きにわたる戦乱の波は収まり、私達は平和へと第一歩を踏み出しました。歴史上、恒久の平和は存在しませんが、それはやはり過去です。今ここには未来へと繋がる明るい道があります。共に参りましょう。恒久の平和へ。これからの平和は私達が築き上げるものです」  大歓声を一身に受ける彼女はこれまでになく美しく見えて。また、私は彼女に惚れて。彼女を生涯守るとまた、思い直した。
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