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「ぅぉおおお!!」
ダイビングキャッチ。
砂埃で菅原は見えない。
新庄は走り続けている。
ボールは。
「回れ!!後ろ逸れてる!」
菅原を抜け、後ろへ転がっていた。
すぐさま起き上がり、走る。
「雄大、いい!俺が捕る」
実際、菅原の全力疾走は、後藤のカバーよりもわずかに速い。
「回れ!ホームいけるぞ!!」
菅原はようやく追いついた。
反対側、ライトの副島は、落ち着いていた。何の心配も無かった。
(大丈夫だ。あいつ、普段ユル~くやってるけど、本気だせば、俺よりも強肩だし)
新庄は、既に三塁を蹴っていた。
「間に合う間に合う!走れ!」
横須賀ベンチも必死に声を張る。
「中継もっと右!」
「稲見どけ!」
菅原は声と同時にボールを投げた。
ボールは一直線にホームへと向かった。
稲見はボールをスルー。丁度頭の高さだった。
「滑れ!」
バシィン!!
ズザアアア!!!
「うっ!際どい・・・・」
「セーフだ!」
「アウト!!」
ベンチと浦賀は必死に主審にアピール。
土谷も、負けじとアピール。
きっちりボールは掴んでいる。
『・・・・・アウトッ!!』
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