嶺王と耀

2/15
1349人が本棚に入れています
本棚に追加
/541ページ
「代わり・・・・・?って何だ?誰だこの人」 「こいつは・・・・・」 「おっと。いいよ嶺王。俺が自己紹介しよう」 耀(あかる)と呼ばれた男は、ユニフォームの上に、ウィンドブレーカーを着ている。 胸には、英語でSYUNTOUと表記している。 春濤(しゅんとう)学園。 東京都代表。既に甲子園行きが決まっている。 「俺の名前は真田 耀。そいつの元・相方さ」 「相方・・・・・」 元バッテリーという事なのだろう。 ということは、嶺王が中学の時、シニアで組んでいた投手ということか。 「相も変わらず、機嫌の悪そうな面だ」 「相も変わらず、胸糞悪くなる面だ」 とても、元バッテリーの会話とは思えない。 「それよりも・・・・・代わりって何だ?」 「気にするな」 「おいおい誤魔化すなよ。俺らをあんだけ利用した癖によー。今度はこんな純真無垢っぽい奴を食い物にしてんのか」 「えっ」 「お前な・・・・・本当にキレるぞ、それ以上言ったら」 「しかも、そんなどうしようも無いピッチャー使って・・・・・」 「耀!!」 嶺王は、一瞬で自身と耀の距離を縮め、胸ぐらを掴んだ。
/541ページ

最初のコメントを投稿しよう!