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かつて、リトルリーグで活躍した嶺王は、中学校入学時、全国の有名シニア。近隣の有名中学から声がかかっていた。
それでも、嶺王はそれらには目も暮れなかった。
理由は
「遠い」
という単純な理由だった。
一番身近にあったシニアチームが青葉シニア。というチームだった。
そこのチームはいわゆる弱小と呼ばれるチームであり、数年間勝ち星が無かった。
ろくな設備も無ければ、コーチも居なかった。
「でも一応、メンバーは居たらしくてさ、みんな「は？」みたいな感じだったみたいだぜ。何でこんな奴がこのチームに？みたいな」
潤一は、頭の中で想像した。なるほど～と納得。
「でも、そのヘッポコチームにも、１人、凄いのが居たんだよ」
潤一は、一瞬で分かった。それが、真田 耀なのだと。
「真田 耀って投手が」
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