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「ま、まぁ一息入れたし自己紹介してしまおう」
(よし!やっとまともに主人公らしい仕事が出来た!)
そんなことを思いながら、自己紹介を促した。
「先ずは新人の麗子から」
「はい。」
名前を呼ばれると、すっと椅子から立ち上がった。
その動作だけで多くの人を魅了出来るくらい綺麗な動作だった。
「只今幸人様にご紹介に預かりました、霧埼麗子と申します。これからよろしくお願いします」
それだけ淀みなく言って座ってしまった。
「他に何か無いの?趣味とかは?」
「産まれてこのかた趣味と呼べるようなことは、一つもさせてもらったことがありません。私は産まれてすぐに奴隷のノウハウを叩き困れましたから、奴隷のみが通う学校で生活していましたし」
「あ…、ごめんなさい。貴女はそっちの類いだったの…。私達殆ど誘拐されたクチだから…、何人かは産まれてすぐに…って人もいるけど」
「いえ、気にしていません。今はもう幸人様に解放して頂きましたし。それに、あなた達も同じ様な事をされていきたはずですから」
「そう言ってもらうと助かるよ」
少し場の空気が重くなった。
(こんな時こそ主人公の出番だ!!)
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