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「じゃあ次は……、っと理緒行ってくれるか?」
「はいです!」
次に立ち上がったのはウサギのヌイグルミを抱いていた少女だった。
「理緒は中西理緒(なかにしりお)って言います。カワイイ物を集めるのが趣味です」
「はい、よく出来ました」
そう言って美羽は頭を撫でてあげた。
「この子は私達とは違ってご主人様が拾って来た子なんです」
「どうゆう事ですか?」
「この子が奴隷を作る会社に売り飛ばされそうになっているところを、偶然通り掛かったご主人様が言い値で買い取って来たんです」
そう言うと愛しそうに理緒の頭を撫でた。
「その時にはもう……親は労働用奴隷として売られた後で…この子だけ、買い手が見付からなかったので、売り込んでる所だったようです」
そう言うと美羽は目元を拭った。
「でも、でも!理緒はもうここの子だもん!!だから、だから泣かないで、いいんだもん!」
そして理緒は美羽の頭を撫でた。
「うん、そうよね。…ありがとう理緒、あなたは優しい子に育ってくれたのね。私達は嬉しいわ」
「うん!理緒もここの子になれて嬉しいの!」
そう言うと理緒はニッコリと笑った。
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