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「う…ううん」
(……ここはどこだろう…?まぁどこでもいいや…)
「あんな拷問じみた調教される日々より…いくらかましか…。」
声を出してみて気付いた。
「今…私ちゃんと服、着てる…?」
なにせ教育中は、袋に頭と両手を出せるように、切り込みを入れただけのような、粗末な麻布しか着せられなかったからだ。
「競売会場の『商品保管庫』かな?」
そう、これから何人もの奴隷と一緒に売られるのだ。
ざわざわ…ざわ
「なんだか騒がしくなってきたな…。」
「競売…始まるのかな?」
「三百万、三百万!、これ以上いませんか?いらっしゃらないなら、三百万のコールをした方が落札です!」
「いませんね?…はい!只今の商品、奴隷037番!深山雄介(ふかやまゆうすけ)、三百万でー、落札~!」
カンカンカン!!小気味のいい木槌の音が鳴り響いた。
「続きましては、今回の目玉商品!奴隷038番、霧崎麗子(きりさきれいこ)です!」
(あっ、私の番だ…、嫌だな…)
と、思いながらも鎖は外れる訳もなく、客の前に引きずり出された。
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