第一部:その男、伝説に消えた者
prologue
‘ポリアンヌ’
これが、私の名前。
実家はね、御大層にも貴族で、ちょっと由緒があるの。
ま、世間で云うならば、‘お嬢様’ってとこね。
でも、色々と面倒が多くて、18歳で家出したの。
剣と魔法が謳歌するこの世界で、剣術を習ってたんだもの。 冒険遣らなくちゃ、お話になんないわよ・・・、ってね。
でも…。
でも、ね。 あの人・・・、Kとの出会いは、その時までの身勝手・気儘に生きてた私を変えた。
一度、たった一度の冒険で、冒険者と云う道の難しさや悲しさを、全て教えてくれた。
多分、私ね。 おばあちゃんになっても、忘れないわね。
Kのこと・・・。
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