然し、Kの態度はサバサバしている。
「はっ、生きてりゃ人も変わるさ。 お前だって、過去の一件で強気に出なかったのは、不幸にしたい訳じゃ~ないからだろう? ただ、運が悪かったのさ…」
二人の語り合う姿が、少し侘しいモノになった。 その様子を、ポリア達は確かに見た。
何故か、俯いたジョイスが。
「うん・・・。 コレ、預かるね」
「あぁ、早く処理しちまいな。 遅々としてたら、ラキームの親父が死ぬぞ。 息子の取り返しが付かない不祥事だ。 下手すると、処理する前に事がバレる。 お前が早急に動けば、王の心の痛みも少なくて済むんじゃ~ないか?」
Kの指摘を受けるジョイスは、
“やはり適わない”
と、ばかりに笑い。
「はいはい、流石な読みですよ~。 リーダーは、頭がイイ」
然し、此処で止せばいいのに。 Kは、そんな下手に出るジョイスを睨むと。
「こんな事は、本来は国が遣る事だ。 お前が、頭悪いんだ」
「クぅ~、リーダーには一生勝てないなぁ」
「アホか。 お前に負ける様なら、もう墓に入るしか無いゼ」
「うわ。 酷い言い方だな~」
こんな感じにて、二人の下らない言い合いが始まった。
この時、ポリアは聴きたい事がジョイスに在り。
「あの・・」
と、声掛けるのだが…。
ジョイスとKは、またどうでもイイ様な言い合いを始め。
「大体、お前って奴はなぁ~…」
「いや、りぃ~だ~はさぁ・・」
その遣り取りの最中だが、ポリアはどうしても聞きたいので。
「すいませんが・・」
だが、二人の掛け合いは、益々エスカレート。
何度も声を掛けるのに、全く入る余地が無い二人の話し合い。 次第にイライラっとしたポリアは、遂に本気になって。
「ちょっとっ!!!!」
と、勢い良く机を叩いた。
その瞬間、Kとジョイスが止まって。
「あ」
「え?」
同時に、周りの壁や塔が、グラグラと揺れ動いた。
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