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「くっ、くそーっ! お、お前さえ、お前さえ邪魔しなければ!!」
男は吐き捨てるように叫ぶと、痛む右手を押さえつつも司郎に飛びかかる
たが遅い、構えが、飛び込むタイミングが、それら全ての一挙一動が、落ち着きを取り戻した司郎にはスローモーションのように見えていた。
「姉の教え其の一!」
「へっ?」
突然の司郎の一喝する声に、男は驚き間抜けな声をだしながら動きを止めた。
「男は女を守るべし!!」
司郎がそう言い終えると同時に、凄まじい速さで男の懐に潜り込んだ。
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