-姉の教え其の一、男は女を守れ!-

48/56
前へ
/394ページ
次へ
男は口を魚のようにパクパクさせ、視点の合わない目をグルグルさせながら気を失ってしまった。 (す、すすすごーいっ!) 美桜目の前で起こった一部始終を見て、何と言っていいのか分からず心の中で叫んでいた。 一瞬にして、自分よりも大きな相手を投げ飛ばしてしまったのだ。 しかも、怪我をさせる事なく相手を気絶させてしまった。 (まあ私なら遠慮なく頭からズドン、だけどね) と、口元に不適な笑みを浮かべつつ、美桜は心の中で付け加える。 まったくもってアイドルらしくない。 「美桜ーっ!?」 遠くから美桜を呼ぶ複数の声、司郎と美桜が声の主に振り向くと、そこにはマネージャーとスタッフ達の姿が見えた。 その後方にはやや離れて、警官らしき人物も見える。
/394ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1095人が本棚に入れています
本棚に追加