-姉の教え其の一、男は女を守れ!-

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「ちょっ、何それ! せっかく人が謙虚な気持ちになってやってるのに!」 大声でスタッフ達に怒鳴る美桜。 いつもの美桜だ。 (今のうちにっと……) どさくさに紛れて立ち去ろうとする司郎、だが、 「どこ行くのよ?」 「あうっ!?」 美桜に襟首を後ろから掴まれ呼び止められた。 そして腕組みして司郎の後ろで仁王立ち。 申し訳なさそうに振り返る司郎。 美桜を見て完全に萎縮してしまっている。 「本当はあなたに一番に言わなきゃなのにね……ありがとう。  変質者とミカン男は取り消してあげるわ」 美桜の明るい声が緩やかに響いた。 美しい輪郭に白い肌。 さらりとした前髪から覗きこむ少し潤んだ大きな瞳。 司郎はその目に見つめられ、助けた相手が、やはりかなりの美少女だと再確認した。 (姉さんも綺麗だけど、この人も凄く……)
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