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「うんーっ! わざと弁当を忘れた甲斐があったというものだな」
澪は満面の笑みで司郎の顔に自分の頬をスリスリ。
まるで何年も離れ離れになっていた恋人のような感動の再開。 と、思っているのは澪のみだが。
「く、苦しいよ姉さん……って、わざと忘れたの? なんで? うわぁっ!?」
息苦しそうに顔を上げる司郎だったが、またも澪によって谷間の底へ。
愛情表現もここまで来ると、拷問に近い。
「弁当を忘れたら、きっと司郎が私の元に届けに来るだろうと思ってな、ふふ、我が知略に抜かりなしだ、」
そう言って澪は背中に回した手に更に力を込め、再び司郎の顔に頬をスリスリ。
司郎の肌の色が、赤から青へと見る間に変色してゆく。
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