姉の教え其の二!  人の話は最後まで聴くべし!

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「うわぁっ! し、しし司郎君!?」 驚いて口を手で被う忍の前に、無惨に突っ伏す司郎。 自分が蹴ったのだから文句は言えないが、あそこで弟を見捨てる姉もどうなんだと、忍は澪を睨みつける。 「心配するな。 毎日私が鍛えているんだ。 これしきの事で死んだりはせん」 と、澪は偉そうに腕を組み得意気に話す。 本当に実の姉か? と忍は疑いの目で澪を見た。 「いててっ……頭がぐわんぐわんする……」 顔面に靴跡をくっきりと刻んだ司郎が、よろよろと壁に手をつきながら立ち上がった。
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