そして弾丸は絆を貫いた。

【プロローグ】雨の中、ただひたすらに神を呪った

　人の繋がりほど、暖かく頼もしいものはない。

　それは時として励ましてくれたり、または過ちや欠点を指摘してくれたり、自分の成長そのものを教え、助けてくれるからだ。運が良ければ一生続く縁。

　しかし、繋がりと呼ばれるものは、繊細な細い糸のようなもの。壊れやすく解れやすいそれは、簡単な綻びですぐに切れてしまう。

　なぜ綻びが生じるのか。それは繋がった者のどちらかから、「不運」にも裏切りが生じてしまうから。たとえ、それが意図したものでなくても、生まれるときは生まれてしまう。そして、縁が堅ければ堅いほど、切れた時の悲しみは大きく、失うものも多い。