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何て事言ってるのよ私。
美姫は、言葉にしてから後悔していた。
すると、突然俯いた美姫の顔を、涼が覗き込む。
「あっあはは!なっなぁんてね!何言ってるんだろう私ったら!」
すると美姫は、賺さず顔を上げ、笑って誤魔化そうとした。
涼は、困惑した顔で美姫を見る。
「冗談だよ。そんな事したら、みんなに誤解されちゃうし。涼くんだって、朝から行ったら迷惑だよね!あはは!」
美姫は、照れている自分を必死に隠そうとしながら、少し早口で話す。
話し終えると、そそくさと涼を置いて歩き始めた。
すると涼が、少しがっかりした顔で言った。
「なんだ、冗談か。」
涼の言葉に、美姫が驚きながら振り返る。
「迷惑なんかじゃないし、その方が俺も助かると思ったんだけど。冗談だったのか。」
涼が何気ない顔で言う。
美姫は驚きを隠せないでいた。
「本気で言ってるの?」
まだ涼の言葉が信用できないでいた美姫は、涼に聞き返す。
「嘘を言う必要ないだろ?」
涼がきょとんとした顔で言った。
すると、美姫の顔に再び輝きが戻る。
「そこまで言うなら、行ってあげようかな!」
美姫は満面の笑みで言った。
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