プロローグ

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「し、しかし!今あの中に入れば、無事では済みません!」 恐れをなした兵達は、ガウディの命令を聞こうとはしなかった。 「くぅ…この腰抜け共め!」 ガウディは兵達に怒鳴り散らす。 そうこうしている間にもルナの体は透け、光の中に消えようとしていた。 「それじゃあねガウディー大佐!」 ルナは笑みを浮かべて消えていった。 部屋は静まり返り、ガウディと兵達だけが取り残され、その場に立ち尽くしていた。 「ルナァァァ!」 ガウディは、頭の血管が浮き出るほど力を込めて、大声を挙げて叫んだ。 その声は、部屋の壁を越え、表にまで響き渡った。
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