化け猫は出会いの鍵

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「呑気に飯を食べているとは、随分偉くなったな……ハルよ」 「あ、葉穂先生の言う通りだねえ。パクッ」 ミートボールを笑顔で口に放り込む、我が幼馴染みに、これ程までに敗北感を覚えるとはな……。 「我が生涯に、一片どころか丸々一つ悔いが残ってしまったぞ」 「ん?よく分かんないけど……取り敢えず、今はご飯食べよーよ。化け猫の話しは、また帰りの時でもさ」 「……分かった。でも、私はまだ負けてはないからな!」 「はいはい、ミツの勝ちでいいよー。何のことか分かんないけど」 確かに知能が三……いや、それ以上(推定二十くらい)上がっているんじゃなかろうか。 化け猫の前に、まずハルへの対策案を私の脳内で組んでおかなければ……。 「み、ミツ?顔が怖いよお?」 「ふ、ふふ……安心しろ、何も怖くはないさ。では、改めて頂きます」          
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