エピローグ…

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「ぶはっ!?」叫び声を上げながらベットから飛び起きる。 その拍子で、頭まで被っていた上掛けは、すぐ脇にあるテーブルをガタリと揺らした。 俺は、ハァハァと肩で息をしながら無意識で仁王立である。 質の悪い夢を見たのだろうが…ヤケに頭がボヤけ、夢の内容をハッキリと思い出せないままに30秒程立ち尽くすと、気付いた様に部屋を見回す。 ボロアパート、ときわ荘201号室だ。 「ふぅ…」息を整える為にタメ息を一つつくとノソノソと動き出す。 暫くして仕度を終えた所で俺の耳に… 「コン!コン!」と軽いタッチのノックが届く。 と…返事も待たずにガチャりと開いた玄関の向こうに立って居たのはニッコリと微笑む…園部カスミだ!? あの日…世界の滅亡を迎えたあの時から一週間程経つ。 そう、世界の総ては一度…シヴァに因って完全に喰い尽くされたのだ… しかし、あの男…えいほビルにフラりと現れた初老の男性に因って一瞬の内に…実に簡単に…《再生》されたのである!? そんな事をサラリとやってのける彼の正体はヒンドゥー教、最高神の一人…創造神ブラフマーだったのだ。 彼はシヴァの神気、更には元嫁サラスヴァティーの神気を感じ取ると、遥々インドの山奥からやって来たのだ。 弁天様の言った《奴》とは彼の事を指していたのである… そして目の前に立つ園部カスミだが…ブラフマーに因って再生されたこの世界では死んでいないのだ。 彼女曰く、不幸な事故など彼女の元に訪れ無かったのである。普通にお嬢様大学を卒業し、某一流企業の受付をしていた。 そこにテカテカと黒光りするマッチョマンが訪れ…ニカッとしながら謎の独立行政法人への出向を告げたとの事だ。 それが2週間程前… ここはある意味…パラレルワールドなのだ。 だがしかし…親父は居ない。 「彼の失踪時まで弄ると世界がガラリと変わってしまうのだ…許してくれ…」言いながらお袋に頭を下げ、えいほを後にしたブラフマーである… 創造神の言葉に、当初は泣きじゃくっていたお袋だが、昨日になってやっと… 「また、あの人に会えただけでもラッキーなのよねっ!」と…ポジティブな言葉を残して自宅へと向かった。 そして幾つかの問題を残しつつ平常を取り戻した独立行政法人日本衛星履行安心保全機構である…
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