終焉?

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声の主は当然弁天様だ。 しかし何故か先生と呼ばれ… 間仕切りのカーテンをサッと引いたままで、そこに立つ姿は…白衣を羽織り保健医そのものである!? その姿に気を取られ、暫し気付かなかったのだが…俺と彼女は分離したまま!? 「なっ!弁天様っ!?ど~なってんすかっ!その格好っ!?」展開の早さに着いていけてない俺だった… ズルズルと茶を啜る音が保健室に響く。 俺が落ち着く為の間を取ったのである。 「まずは…アカシックレコードと言う物を知っておるか…?」真っ赤なタンクトップに白衣を羽織り…内側で胸を強調するかの様に腕組みをした弁天様は聞き慣れない単語から話を切り出した。 因みに…下は白のタイトスカート、丸椅子に腰掛けて褐色の長い脚を組んでいる。 言葉の内容もだが…その姿にマジマジと見入ってしまう俺だ。なんせ俺的に《生》弁天様は初めてなのだ。 あっけに捕られる俺の視線に気付いた…いや、俺の目線をスケベ根性と勘違いしたのだろう。胸の下で組んでいた腕をスッと上げると胸元を覆い… 「何処を見ておるのじゃっ!」声と同時に…突然の暗闇。 理由は単純、弁天様に何かされたが…見切れもせずモロに喰い気絶したのである。 ただ俺の耳には… 「キャッ!?」と、カスミの驚きだけが耳に残っていた。 暗転ついでに?ここで弁天様の言葉をフォロっておこう。 アカシックレコードとは宇宙開びゃく以来… 人類の魂、個々の動向を総て延々と記録蓄積している物… 人の誕生と帰依…輪廻転生の類いをエーテルと呼ばれる物質を媒体として、この世ならざる所で構成保存しているとされる。つまり魂とはこの場所から現世へと送り出され天寿を全うし終えると…再びこの場へと戻るのだ。 言葉を替えればアノ世と呼ぶべき場所だろう。 因みにエーテルはアストラル光と呼ばれ、アストラル光はエクトプラズムと呼ばれる。 そしてエクトプラズムは往々にして霊魂と呼ばれている…そんな様な物質なのだ。 と、解説が終わった所で… 「先生っ!?」目覚めた途端に再びカスミの声を耳にする俺である。 「うむ、では続きといこう…」と…何事も無かった様に現状を語り始める弁天様だが… 羽織っていただけの白衣に袖を通し…ボタンはキッチリと綴じられていた…
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