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ひかるは頭をぶんぶんと振り切って、女の子を見上げる。
「お、重い……です…」
すると女の子はばっと振り返って胸倉を掴みあげた。
「レディに重い、だなんて…っ!!なんて失礼な人なのーっ!!?」
おまけにがくがくと首を壊れるくらい揺すられて、ひかるは今度こそ気絶しそうになる。
すると女の子はあ、と言っていきなりひかるを離し、ポケットを探りはじめた。
そのせいで頭をぶつけてしまったひかるはもう半分諦めてくたりとする。
すると、女の子はずいっと何かを突き出してきた。
これを見ろと言っているつもりなんだろうが、近すぎて真っ黒にしか見えない。
クエスチョンマークを浮かべていると、女の子はずらずらと喋りはじめた。
「あなたって、曾根川ひかるさんでしょ!!私、今日…―ていうか今からあなた専属の魔法になりましたぁ!!!」
―…は?
それしか出てこなかった。
自分専属の、魔法?
魔法って、漫画とかに出て来るあれ?
魔法のステッキとか、呪文とか唱えればきらきらーって光ってやるやつ?
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