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現実離れした話に、ひかるは呆気を取られ口を開ける。
しかしそんなひかるには気付いていないのか、女の子はふんっと鼻を鳴らしてそんなにない胸をはった。
「すごいでしょー」
その凄さが分からないひかるにとって、どう反応…対処していいかが分からなかった。
だから思い切って聞いてみる事にした。
「……魔法?って何?」
すると女の子は一瞬目を見開いたまま停止して、それからえぇーっと大声をあげた。
その意外な声の大きさに耳がぶち壊れてしまいそうになる。
「え、だって、魔法だよっ?魔法ってなに?とか言われてもあたし自体が魔法なのに存在否定されたみたいじゃんっ!!!ていうか存在自体が意味不?みたいな!!?」
わたわたと早口で喋りはじめる彼女は、まるで壊れたロボットのようだった。
よく聞き取れなかったひかるはさらにクエスチョンマークを浮かべるハメになる。
でも、一つだけ気になることがあった。
どこかでこの少女、見た気が…?
いや、見たことはないはずなのだ。
だって、知らない。
だけど、知っている。
すれ違った?
どこで?
もしすれ違っていたとしてもこんな少女なら印象が強すぎてすぐに思い出す。
引っ掛かったような感じにもどかしくなり…
とりあえず、一つの問題を解決することにした。
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