第0章『始まり』

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ピーポーピーポー… やかましくらいの音をたてて救急車が家の前を通りすぎる。 「母さん遅いなぁ…」 目の前にあるケーキをみる。 「今日は誕生日だっていうのに…ん?」 電話の音が静かな部屋に鳴り響く。 「…母さんかな?」 受話器を取る。 「もしもし…はい…はい…―――え?」 この先はよく覚えていない。しかし一つわかった事がある。 ―――母が死んだ。
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