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ピーポーピーポー…
やかましくらいの音をたてて救急車が家の前を通りすぎる。
「母さん遅いなぁ…」
目の前にあるケーキをみる。
「今日は誕生日だっていうのに…ん?」
電話の音が静かな部屋に鳴り響く。
「…母さんかな?」
受話器を取る。
「もしもし…はい…はい…―――え?」
この先はよく覚えていない。しかし一つわかった事がある。
―――母が死んだ。
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