それは突然

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「HA…気づいていたのか…」 筆頭が言う 「そりゃあ…、こんなに空気が冷めていってるってのに気づかない方が変じゃない?」 かなり鈍感な人なら別だろうけど…… と付け加えて言う 「それより…、いい加減さ、苦無退かしてくれると嬉しいんだけど?猿飛佐助さん?」 「冗談も休み休み言ってくんない?離してほしいんだったら俺様達を納得させるんだね…、それに今離したとしても、何もしないという保証は出来ない…。だから離さないんだよ…わかった?」 …ちっ…… 「じゃあいいよ…実力行使でいくから…」 そう言って苦無を握る。苦無は手入れが行き届いており、刃は鋭い。必然的に手の平から血が流れる。皆が目を見開く。それもそうだ…普通忍びの武器には毒が塗ってある。しかし少女は知ってか知らずか平然と苦無を握ったのだ…驚かない方が変だろう。…が、少女は気にしない。否、そんな気は微塵も無いといった感じか…。 。
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