427人が本棚に入れています
本棚に追加
/176ページ
「また変な夢を
みてるんやろぉぉぉぉ💢!?」
俺の怒号が響き、
藤原がびくっと体を震わせる。
「何で言わへんねん💢!」
はるかの夢魔にケリをつけた後、
俺は藤原に話を聞いた。
ちっさいおっさんのこと、
夢魔は夢の中に隠れとること、
あと5匹おるかもしれんこと。
俺は藤原に次に変な夢を見始めたら、教えろとゆっておいた。
それやのに…
「やって…」
藤原は脅えた目で俺をみる。
「やって、今回は自分だけでいけるかもと思たし、貴がまた同じ夢みられるって保障もなかったし…
それに…」
「それに何や?」
「もし見れたとしても、
やっぱり、貴を危ない目に
合わせたくなかったんや…」
でかい図体して、小動物のような優しい目を持つ藤原はベッドに座り込んだ。
俺は、はぁっとため息を吐く。
「阿呆か。
同じ夢をみれるかどうかは、
やってみんとわからんやろうが。
そんで俺の心配?お前に心配されたらおしまいやわ」
「ははっ、ホンマやね」
俺を見上げて、
しょげた顔で笑う。
「けどな、お前が死んだらライセンスは終わりや。だから、お前の敵は俺の敵なんやで」
-
最初のコメントを投稿しよう!