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突然現れた藤原が近寄ってきて、
俺に声をかけた。
「あーあ、来てしもうたか」
ちょっと悲しそうに髪をかいた。
「ってことは、ここは…」
「そう。夢の中や」
どうやら、俺は無事(?)悪夢に乗り込むことができたらしい。
「やっぱり一緒に寝ると同じ夢をみれるんかな?」
「お前、
いつからこの夢見とるねん?」
藤原は右上を見上げて考えている。俺は近くのパイプ椅子に座りこんだ。
「うーん、4日前から…かな」
「いつもこんなんか?」
周りは葬式のように
静まり返っている。
隣の席では小杉さんがテーブルを指で小刻みに叩いている。
「そうや。いつも最初は、こう」
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