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「ごめんなさい。
突然こんな話して...
困りますよね。
忘れて下さい。」
彼女は慌ててそう言った。
「いぇ、気にしないで下さい。」
僕が言葉にしたのは
それだけだった。
そして、
風が静かに吹き
噴水の水は微かに揺れた。
「私、小さい頃から
この街に住んでるんですけど
この噴水が
昔から大好きなんですよ。
よく小さい頃
ビショビショになるまで
この噴水で遊んで
よくお母さんに
怒られたなぁ..。」
そう微笑みながら語る彼女は
何処か悲しげで
そんな表情を
月明かりが照らし、
何だかとても綺麗だった。
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