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息を切らして走った先に
木の柵が見えた。
月明かりと星が輝く。
けれど、
真っ暗で
うっすらとしか見えない地面。
彼女は目を凝らす。
「ちょっと此処で
待っていて下さい。」
僕はそう言うと急いで
家の中へと入った。
そして、
手探りで電気をつけ、
目的のスイッチに
手を伸ばした。
――スイッチオン。
カチャ――
という音と共に
庭はライトアップされた。
――――
「綺麗...。」
僕が彼女の元へ戻ると
彼女は静かにそう言って
目の前の光景を眺めていた。
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