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「…そう言う事だったんですね。」
場所は変わってリビドザイル内。
コナツは、少女にココアを差し出す。
「暖かいですよ。冷めないうちに、どうぞ」
「あ、ありがとうございます」
「…それで君は、王妃様に反逆者として罪を被せられて、また皇族から一般人に戻されて、牢獄にいたワケか。」
「…はい。」
「辛かったでしょう?」
「いえ…。当たり前なんだと、思っていましたから…辛いとか、よく分かりません」
アヤナミは、少女の様子を見ながらこう言った。
「どの道、貴様は生きていく場所を失った。…これからはどうするのだ?」
「…それは、」
「貴様と皆が良いと言うならば…ブラックホークに来い。
共に働けば、生活ぐらいさせてやる」
アヤナミの発言に、少女は驚いた表情を見せる。
ブラックホークのメンバー達は、それを聞いて
「賛成!女の子欲しかったんだよね」
「可哀想ですし、アヤナミ様がそう言われるのならば」
「友達が増えるねっ♪」
「楽しみです」
…と、それぞれの意見を述べた。
「…だ、そうだが。」
「……本当に、い、良いんですか?」
「あぁ。」
「…あの、じゃあ…お願い、します」
少女は、アヤナミに頭を下げた。
「…名前は何だ?」
「ユーフェミア=ヴァレンシュタイン。」
「…ユーフェミア=ヴァレンシュタイン。お前は今日から参謀部直属部隊に所属する軍人だ」
ブラックホークに、仲間が増えた瞬間だった。
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