kapitel.1 「出会う。」

7/7
前へ
/15ページ
次へ
「…そう言う事だったんですね。」 場所は変わってリビドザイル内。 コナツは、少女にココアを差し出す。 「暖かいですよ。冷めないうちに、どうぞ」 「あ、ありがとうございます」 「…それで君は、王妃様に反逆者として罪を被せられて、また皇族から一般人に戻されて、牢獄にいたワケか。」 「…はい。」 「辛かったでしょう?」 「いえ…。当たり前なんだと、思っていましたから…辛いとか、よく分かりません」 アヤナミは、少女の様子を見ながらこう言った。 「どの道、貴様は生きていく場所を失った。…これからはどうするのだ?」 「…それは、」 「貴様と皆が良いと言うならば…ブラックホークに来い。 共に働けば、生活ぐらいさせてやる」 アヤナミの発言に、少女は驚いた表情を見せる。 ブラックホークのメンバー達は、それを聞いて 「賛成!女の子欲しかったんだよね」 「可哀想ですし、アヤナミ様がそう言われるのならば」 「友達が増えるねっ♪」 「楽しみです」 …と、それぞれの意見を述べた。 「…だ、そうだが。」 「……本当に、い、良いんですか?」 「あぁ。」 「…あの、じゃあ…お願い、します」 少女は、アヤナミに頭を下げた。 「…名前は何だ?」 「ユーフェミア=ヴァレンシュタイン。」 「…ユーフェミア=ヴァレンシュタイン。お前は今日から参謀部直属部隊に所属する軍人だ」 ブラックホークに、仲間が増えた瞬間だった。
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

105人が本棚に入れています
本棚に追加