三年前

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シルヴィアは剣を握ったその瞬間だった。 エンスバッハの軍は突如として回れ右をすると、土埃をたてて大敗走した。 もはや神狼シルヴィアの前に敵はいなかった。 彼女は一度哀れみを含んだ溜め息をはくと、全軍の移動を命じる。 そして今回もエンスバッハへの遠征も大勝利を収めたのだ。 もちろん両軍の一兵の犠牲も出さず、神狼シルヴィアの威圧と迫力だけでの勝利である。
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