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それを知ってか知らずか純はドンドンと核心に迫る。
「俺はな、普通に呑みに来て人間と人間の付き合いが出来たらなと思ってるねん。彼氏居るとか嘘つかれたら結局それまでの関係なんかなって考えるねん。何かそれって寂しくない?どんな形であれ、せっかく出逢った訳やん?皆嘘つかずに仕事したら勘違いしたりすることもないし…。」
「私もそう思う。でも、実際に私達が彼氏が居るってしまえば店に来てくれる人は殆ど居なくなると思う。だって今こうして呑みに来てる人の殆どが出逢いを求めてきている人だから。私達はそうゆう人達に夢を売る商売だから…。自分でも嘘ついたりするのが辛くてどうしようもなくなる時はあるけど仕方ないかなって。」
「そんなもんなんかなぁ。結局客と店の女の子で友達とかにはなれへんのかなぁ。」
「純くんみたいな人なら皆、友達になれるかもね。」
純はもう一度、春香の目を見て言った。
「俺は人間と人間の付き合いがしたいねん。」
春香は言うべきかどうか葛藤を繰り返していた。
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