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何度目かに店に訪れた時、伊波は春香の友達の唯を指名するようになった。
日課のように4人でカラオケに行く日々が続いた。
春香は純に
「カラオケ仲間で居てね。」
とよく口にしていた。
お客様と言うより、友達のような感覚で接するようになった。
純を好きになったとしても、それ以上にはなれない。純は春香に夫と子供が居ることを知っているのだから自分を好きになってくれることはない。
そんな気持ちで埋めつくされていたからだ。
それでも4人でカラオケに行くと皆が盛り上がり、肩を組んだりすることが度々あり、春香はその度に高鳴る胸を押さえられなかった。
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