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春香は家に居ても何をしていても純のことを考えるようになっていた。
純とは友達だ。私だって純を友達だと思っている。
そう自分自身に言い聞かせる日々。
こんな気持ちを唯が聞くと何と言うのだろう。
春香は唯に電話していた。
「もしもし~。おはよ。どうしたの?」
唯のいつもと変わらない声。
「うん…。聞きたいことがあって。私って、純くんのこと好きだと思う?」
「いきなり何言いだすのかと思ったら何それ?!」
唯が笑いだした。
「うん…純くんの行動とか言葉に一喜一憂してる私って変かな?と思って。会えないと落ち込んだりしちゃうし…。」
「じゃあ、もし純さんが店に来なくなってもそう思う?会いたいって思う?」
「……うん。」
「好きなんじゃない?でも…。」
其処から先の会話は聞き取れない程、頭の中がフワフワしていた。
唯が夫の話をしていたのだろうことは微かに理解していたのに春香はもうそれどころでは無くなっていた。
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