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最近、純はよく
「俺も店にいつまで行けるか分からない。」
「何年かしたら銀座とか六本木で呑めたら。」
と口にしていた。
伊波が隣町のルージュと言うキャバクラ嬢に熱を入れ始めていた。
皆が騙されているのだろうと思っていた。純も伊波から何度か相談を受けていた。
「もし、これで騙されてたんやったらそれはそれで勉強になったと思って。俺も一緒にキャバクラ卒業しますやんって伊波さんに言っててん。」
と春香に告げた。
春香は苦しくて悲しくて、上手く返事が出来なかった。
唯に言ったように店に来なくても会いたい気持ちは変わらない。
しかし現実問題として春香にはプライベートの時間は無いに等しい。
唯一のプライベートの時間が4人で行くカラオケだった。
それがもうすぐ出来なくなる。純と居られなくなる。
春香は`いつか離れてしまうこと'ばかり毎日考えて心が折れそうになっていた。
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