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傷が増えるばかりで何もできるようになったことがない。
「まったく…」モギュがため息をつくと、包帯でぐるぐる巻きになった足が見えた。
ぼんやりしているモギュに足の主が近づいて、「モギュ、今日はやけに機嫌が悪いな、どうした?」と聞いた。
モギュはいつの間にこんな近くに来たんだろう、親と言えど盗み聞きとは失礼な…と思いつつも素直に、「だってさ…カノッコが竹馬できるのに、どうして俺が出来ないんだよ。こんなんじゃ…ちゃんとしためがポンになれないと思うんだ」と答えると、
「そんな…それくらいで何を言ってるんだ、大丈夫。晩飯はまだできてないから、それまで練習してみろよ。弱音を吐くのは、それからにしたらどうだ?」
包帯の下で父親が微笑んでそう言うのを見て、モギュは頷き、竹馬を持って外へ出た。
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