~噂~

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五年に上がり、再び同じクラスになった     只のクラスメイトから友達レベルまでは親しくなったのも、この時期だった。     学校が終われば何人か集まって秘密基地を作ったり、公園や、誰かの家に遊びにいったり… 夏休みには市民プールへ行った。 無論、そのグループの中にネズミ君もいる       以前より気軽に話し掛ける事ができるようになって、積極的に遊びに誘ったりもした       唯一ショックだったのはバレンタインが近づいたある日。 ネズミ君にどんなチョコをあげようかと友達に相談したところ…   「あ~…あいつチョコとかクッキー嫌いだよ。ガムなら好きらしいけど…」     その時真っ先に思ったのは…   なんでよりによってガムなんだよ   と。 いくらなんでもバレンタインにガムとは…想いも何も伝わらない。 そこは気力が失せたので、結局バレンタインは無しにした。       バレンタイン当日、私は腹痛で学校を休んだ だが翌日、学校に行ってみると   五年のはじめ頃に転校していった子も、ネズミ君を好きだったらしく…(その子は某犬キャラクターが好きだったのでここではワンコちゃんと呼ぶ事にしよう)     「ワンコが昨日あんたの悪口言ってたで!」   「あいつ最近調子乗ってて腹立つし…今度会ったらしばいとこか?」   「いや、しばかんで良いけど…」     けど、やはり腹が立つなあ…なんてことを呟きながらも頭ではまた別の考えをしていた   バレンタイン当日に言ったのは偶然かもしれないが、ワンコが人の悪口を言っているという噂もこの頃から増えてきた。     中学校に上がってからは既に耳にタコだったが。(そのせいでうちの学校の人達の中ではワンコの陰口が増えた)     話が少し脱線してしまったが、ネズミ君の話に戻ろう。   私は五年で料理部に所属していた クラブで作ったクッキーを渡そうとしたのも、バレンタインの数か月前だ。   クッキー嫌いなので当たり前のように拒否されたが、他の子達には大半食べられてしまった。    
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