Prologue for Epilogue

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1999年 12月27日 金曜日 深夜 その日は雪だった。 夜から降り出したそれは、深夜になりより一層激しさを増していた。 黒と白の世界。 たった2色の視界。 そんな時警視庁に一本の通報が入った。 東京湾近辺の倉庫近くにて、耳をつんざくような不協和音、そして拳銃の発砲音に似た破裂音が聞こえたとの内容だった。 密売、密航、暴力団の抗争。 可能性はいくらでもあった。 しかし警察にはある事情からその通報にかまけている余裕があまりなかった。 そのため警視庁は近隣をパトロールしている警察官及び海上保安庁に連絡し様子を伺うよう指示した。
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