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────次の瞬間、
〈ズドッ〉
重い衝撃と共に腹部に激痛がはしった。
「うっ・・・・!!!!」
正直、何が起きたのか全然理解できなかった。
気づくと俺は床にひざまづいていた。
ギィナ「おい!!!大丈夫かょ?!?!」
ギィナが俺を揺さぶっているのは分かるがあまりの激痛に返事ができない。
影の男「ふん、王子と言えどこの程度か」
ギィナ「この野郎!!!!」
〈ドッ〉
先程の様な深い音が再び部屋に響き渡った。
ギィナ「ぁが・・・!!!」
ギィナの苦痛の声と共に床にひざまづく音。
彼も俺と同じ状態になった様だ。
ギィナのおかげでさっきの激痛の意味がわかった。
あの影の男が攻撃してきたのだ。
しかも、あの遠い位置から。
そんな事を考えていると、影の男が口を開いた。
影の男「ここの下級兵士はこのようなレベルなのか?長官殿」
ため息の用にも聞こえた。
ギラン「すまないなぁ、こんなザコ共と同じ隊で」
申し訳なさそうな長官の声。
影の男「兵士の中に王子がいると聞いてどれ程の実力か興味を持って来たのだが、所詮この程度か」
ギラン「まぁでもいきなりだったからな、そこらへんは勘弁してくれ」
影の男「ふん」
そんな会話をよそに、激痛を我慢しながら俺は勢いよく立ち上がった。
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