冬恋 女の子編

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「もしもし」 疲れた声の貴方。それでも、電話を掛けてくる。毎日学校が終わると迎えにくる。 束縛。最初は嬉しかった。 貴方は とても とても大事にしてくれる。 周りの子達なんて、ガキにしか見えない。 でもね、貴方の車を待つ間。私、独りぼっちだったの。 私…ちょっと急ぎすぎたみたい。 もうすぐ、冬がくる。格好つけて買うブラックコーヒーは、嫌いじゃない。 でも美味しくない あ、また居る…同じクラスの。 hotココアを握りしめ、いつもあそこに座ってる。 何か、待ってるのかな。 「遅い!!こんなに待つなら自分で帰るんだけど!!」 仕事で疲れた貴方は、私にも疲れてるだろうな。 デートも食事も、何でもワガママ聞いてくれる貴方。 まるで、私を失うのが怖いみたいだね。 何故だろう? 最近貴方と一緒に居ても…楽しくないょ。 授業中、ふと視線を感じた。あ!ココアの。 寒い寒い風が吹いた。そろそろ貴方にお別れを告げなきゃ…。ブラックコーヒーは苦いけど、私を大人にしてくれる。 まただ…。同じ場所に君がいる。 最近学校が楽しい。自意識過剰なのかな?いつも、君に見られてる気がする。
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