突然

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それから何時間か話したり、ゲームしたりして過ごした。 「私CD頼んでたから、取りに行かなきゃ。またね。」 そろそろ空気に飽きてきたので、かえるそぶりをした。 「えぇ!まよちゃんかえっちゃうの??」 こういちがいった。 「うん、ごめんね。またねー」 そういってかよの家を出てそのままCDショップへ向かい、町をぶらついていると携帯がなった。 知らない携帯番号で、 「????」 不思議に思いながら出てみた。 「もしもし・・・?」 「あっ!まよちゃん?まだ近くにいるの?」 「・・・・?誰?」 「おれおれ!」 「まさか・・・ゆうじくん?」 そう例のサル顔の彼だ。 「よくわかったねぇー!多分俺今近くに居るよ!」 「えっ!!?何意味わかんない・・・あっ!」 辺りを見渡していたがすぐ傍の車から手を振るゆうじ君(他二名)がいた。 私は駆け寄って、 「何?どうしたの?あたし忘れ物でもしたっけ?」 「まよちゃぁぁんあーそーぼっ!」 身を乗り出して言うのはこういちだった。 「えっ?」 「暇なら乗りなよ!ドライブいこう!」 ゆうじが言った。 「・・・じゃおじゃまします。」 少し考えたが、なんだかこのままこの人たちとの関係もなくしたくなかったし、今まで出会ったことのない人種(?)だったから、凄く興味があった。 ドライブというか、その日は心霊スポット巡りで三箇所くらい回った。 前に行ったことがあるところもあったが、知らない場所もあったりして楽しかった。 どうやらこういちはボケキャラらしく、始終笑わされていたのを覚えている。 ゆうじは運転手でちょっと強面な車に乗っていた。 現在ゆうじをはじめ、皆無職だったので、その日から毎晩のように遊ぶようになった。 というか毎日帰りに学校まで迎えに来てくれていた。 みんな見た目と違い、 本当にいい人たちで、遊びもきちんとしていたし、はじける時ははじけるというかんじだった。 イメージではドラッグとかしてそうな面子だったので・・・。 ゆうじとはメールをしていたが、ぶっちゃけその時はまだ気持ちもなかったし、 「車もちっていいなぁ・・」 なんてよこしまな考えすら抱いていたのだ。 その為にゆうじとのメールは回数が増えていった。
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