ζ―初めての政治とパーティ―ζ

3/26
前へ
/133ページ
次へ
「……助けて~…」 本の山からルディア様のか細い声が聞こえた。 「………ル、ルディア様ぁぁぁぁあああっ!?」 ………… ……… …… … 「…ふぅ…死ぬかと。…ありがとうハクア」 「こ、こっちは…生きた心地がしませんよ…」 青い髪の頭はボサボサになりハクアは息を切らしていた。 するとルディアが床に散らばった本を取り、直すのを見て慌ててハクアも本をかき集める。 そこでハクアはふと一冊の本を開いて、中の一文を見た途端根をあげる。 「…ルディア様。こんなのわかるんですか…?」 「んー…だいたい?その本は精霊と魔法の関連性。「精霊魔術」について書かれてた…」 ルディア様はそう言いながら、手に持つ分厚い本を次々と入れていく。 私も本を棚に入れようとしたが順番が違う等と言われ、落ちている本の回収に専念した。 「…で、ハクアは何をしに来たの?」 私が後数冊になった所でハクアに尋ねる。 あ、本落とした… この世の終わりみたいな顔して、しかも泣きそう
/133ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3394人が本棚に入れています
本棚に追加