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「えと…まだ私も修業中の身なので強いかと問われると答える事ができません…」
「そう…修業頑張ってね」
ハクアは一瞬驚いた表情をしたが直ぐに微笑んだ。
―とあるムシャーテ領の一角にある村―
馬車に揺られ2時間程、馬車は止まりルドラは辺りを見回す
「何だこれは…おい!そこの平民!!」
おじ様が畑の様子を見て近くにいた農夫の男性を呼び寄せる
てか尻痛い…
私はそこで辺りを初めて見回す。一面田畑だが作物に力は無く、中には一体が荒れ果てている場所もある
「へぇ…なんでしょうか。旦那はどちらさんで?」
「私はこの地の当主のルドラ=ヘル=フィニカ=ムシャーテだ。ここら一体の農夫どもを此処に連れて来い!!」
農夫は顔を青白くさせ謝罪し、一目散にかけて行った
暫くして数十人の農夫達が集まり頭を垂れている。
どうやら不作の田畑についてルドラが原因を追求しているようだ。
「ルディ?何してるの?手が汚れるわよ」
私はしゃがみ込み、田畑の土の塊を拾い上げ、砕く。土には湿り気がなく、乾いた印象を受けた。
そして再び辺りを見回す。
「随分痩せた土地だな…」
ルディアは手を払い、怒鳴り散らすルドラの元へ近付いて行った。
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