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「大体貴様らは――「お父様」―む?何だルディア」
怪訝そうにこちらを向くルドラ
「…少々この方達に尋ねたい事があるのですが」
「…そうか。なら私は少し下がろう」
おじ…分けんのめんどいな…お父様が下がったのを確認した私は農夫達に視線を向けると不思議そうにこちらを見ていた
「初めまして皆様。私はルディア=ヘル=フィニカ=ムシャーテです………あの?何か私の顔についてます?」
全員ア然とした顔でこちらを見ていたが一人が慌てた様子で言う
「あ、いぇ…ルディア様、あっしらそんな丁寧な挨拶はされたこと無かったんで…」
皆一斉に頷く。
「…そうですか。お聞きしたいのはあの荒れた畑の事と痩せたこの地の事。これでは作物は実らないでしょうに」
「ああ、あそこ一体は芋を植えていたんですが一昨年から種を撒いても何も実らず、実っても小さいもんばかりでして…土地は水を撒くのも大変で段々と長い年月がたってこんな風に枯れたようになっちまったんです…」
段々自信なさ気に声が小さくなる農夫に微笑み、ルドラに視線を向ける。
「お父様…この方達の話はしっかり聞きましたか?」
「あ、ああ…」
「では何故その対策をとっていらっしゃらないのですか?当主はこの方達の意志を聞く義務があるでしょう」
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